プレスリリース

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系統用蓄電池を活用した電力系統の混雑解消に向けた実証試験を開始

2025年11月04日
中部電力パワーグリッド株式会社
ミツウロコグリーンエネルギー株式会社

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中部電力パワーグリッド株式会社(本社:愛知県名古屋市、代表取締役 社長執行役員:清水隆一、以下「中部電力パワーグリッド」)とミツウロコグリーンエネルギー株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社長:坂西学、以下「ミツウロコグリーンエネルギー」)は、本日より、系統用蓄電池による配電用変電所(注1)の系統混雑解消に向けた実証試験を開始しましたので、お知らせします。

2050年のカーボンニュートラル実現に向けて、再生可能エネルギーの普及が進む中、配電用変電所をはじめとした電力系統においては、再生可能エネルギーの発電電力の逆潮流による系統混雑(注2)が発生しています。系統混雑が予想される電力系統については、系統への再生可能エネルギーの連系前に系統の増強工事を実施する必要があり、工事には相応の期間とコスト負担が伴うことから、再生可能エネルギーのさらなる普及拡大と主力電源化に向けての課題となっています。

両社は、至近で電力系統への連系量が増加している系統用蓄電池に着目し、配電用変電所の系統混雑が発生する時間帯に系統用蓄電池へ充電することにより、系統混雑解消を図り、変電所の増強工事の回避または既存設備の延伸的運用による設備投資コストの低減を目指す実証試験を開始しました。本実証試験では、系統混雑が発生する時間帯を想定し、中部電力パワーグリッドがミツウロコグリーンエネルギーの所有する系統用蓄電池を活用することで、系統混雑解消の実現性や課題を検証します。

今後、本実証試験で得られたデータと知見を活用し、既存の設備を最大限活用した再生可能エネルギーのさらなる普及拡大の可能性を検証してまいります。

(注1)発電所から送られてきた高い電圧の電力を、家庭や商業施設で使用できる電圧に変換する役割を担う。
(注2)再生可能エネルギー発電電力が、需要(発電)場所から電力系統に対して逆方向に流れ込むことにより、系統に過剰な電力が集中する現象。系統において、設備容量不足や電圧上昇を引き起こし、送電可能な電力量の減少などの影響が生じる。

実証期間

2025年11月4日~2025年12月5日

実証実験の背景・概要

太陽光発電などの再生可能エネルギーの普及拡大に伴う発電電力(電力潮流)の増加により、配電用変電所の設備容量不足や、電圧上昇による適正電圧の逸脱が発生し、停電の可能性やお客さまの電気機器の動作異常が発生する可能性が高まっています。

配電用変電所の混雑

配電用変電所の混雑

太陽光発電の発電電力量がピークを迎える日中の時間帯において、系統用蓄電池を制御することで、配電用変電所の運用容量(設備容量)を超過する太陽光発電の発電電力を充電し、系統混雑解消の実現性や課題を検証します。

充電イメージ

充電イメージ

実証体制・各社の役割

中部電力パワーグリッド

・系統混雑解消に必要な充電下限値の作成・指令

ミツウロコグリーンエネルギー

・指令に応じた充電スケジュールの作成
・系統用蓄電池の制御

指令・制御の流れ

指令・制御の流れ

以上

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