プレスリリース

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中部電力株式会社の子会社2社の資本構成の見直し

2024年07月01日
中部電力株式会社
中部電力パワーグリッド株式会社

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中部電力株式会社(代表取締役社長:林 欣吾、以下「中部電力」という)は、委託規制抵触状態の解消ならびに株式会社トーエネック(代表取締役社長:滝本 嗣久、以下「トーエネック」という)および中部精機株式会社(代表取締役社長:小道 浩也、以下「中部精機」という)の今後の更なる成長に向け、本日、両社の資本構成を見直すことを決定しました。具体的には、中部電力が保有するトーエネック株式の一部を売却する(以下「本株式売却」という)とともに、中部精機株式の全てを吸収分割により中部電力パワーグリッド株式会社(代表取締役社長執行役員:清水 隆一、以下「中部電力パワーグリッド」という)に承継するもの(以下「本承継」という)です。

1 本株式売却および本承継の背景

(1)委託規制抵触状態の解消

中部電力パワーグリッドは、このたび、トーエネックおよび中部精機に委託する業務の一部において、電気事業法において禁止される不適切な取り扱いが行われていることを確認しました。
電気事業法において、一般送配電事業者が、その特定関係事業者(注1)および特定関係事業者の子会社等に、非公開情報(注2)を提供して送配電等業務(注3)を委託することは禁止されております(以下「委託規制」という)。
中部電力パワーグリッドは、2020年4月の分社化以降、トーエネックおよび中部精機に提供しているお客さま氏名、住所、連絡先等が、非公開情報に該当し、委託規制に抵触していることを確認しました(以下「本事案」という)。
中部電力が2020年4月の分社化時において、委託規制にかかる非公開情報の解釈を明確に確認していなかったことが原因と判断しております。
中部電力は、できる限り早期に抵触状態の解消を図ることを目的として、本株式売却および本承継の実施を決定しました。
本事案は、電気事業法において禁止される不適切な取り扱いであると重く受け止めており、お客さまをはじめ関係する皆さまにご心配をお掛けしていることをお詫び申し上げます。
中部電力および中部電力パワーグリッドは、行為規制の遵守をはじめ、コンプライアンスの徹底に向けて全力で取り組んでまいります。

委託業務および提供していた非公開情報

委託先会社名

委託業務

提供していた非公開情報

トーエネック

配電工事業務

(電柱・電線の新設・移設工事等)

工事対象および周辺エリアのお客さま氏名、住所、連絡先等

計器取替業務

工事対象のお客さま氏名、住所、連絡先等

中部精機

計器取替業務

工事対象のお客さま氏名、住所、連絡先等

(2)トーエネックおよび中部精機の今後の更なる成長

トーエネックは、総合設備企業として電力供給、電気、空調衛生、情報通信に関する設備工事から、太陽光発電等のエネルギー事業や住宅向け設備工事まで幅広い事業を展開しています。現在は、ビジョンに掲げる「お客さまと、社会と、人と、共に成長し続ける総合設備企業へ」の実現に向け、「中期経営計画2027」に則った成長戦略の実行と資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応について、取り組みを進めています。
本株式売却は、カーボンニュートラル社会の実現等、社会・お客さまのニーズが多様化する中、トーエネックにおける経営の自立性と機動性の向上に寄与し、中期経営計画の達成、ひいては中部電力グループ全体の企業価値向上に繋がるものであり、中部電力は、引き続き、トーエネックの自主性を重視しつつ、グループ一体となって事業展開を支援してまいります。
中部精機は、スマートメーターをはじめとした電気計測機器・システムの製造・修理・サービスの事業を展開しています。また、「経営ビジョン2030」の実現に向け、配電制御システムの運用保守業務や電力量計宅配サービス等の物流業務の高度化、電気設備・通信設備等設置工事等、事業領域の拡大を積極的に進めています。
本承継により、中部電力パワーグリッドは、中部精機の収益の一層の拡大に向け、中部精機との連携をこれまで以上に深化させ、次世代スマートメーターやドローンに関する事業等、事業領域の拡大を支援してまいります。
中部電力および中部電力パワーグリッドは、電力の安全・安価で安定的な供給を支える中部電力グループの重要な一員であるトーエネックおよび中部精機との事業関係をさらに発展させ、エネルギーを基軸とした事業に総合力を発揮し、グループ全体の企業価値向上に努めてまいります。

2 本株式売却の概要

中部電力は、中部電力が保有するトーエネック株式の一部を、売出しの方法により売却(以下「本売出し」という)します。本売出しによりトーエネックは、中部電力の子会社から関連会社へ変更となります。 なお、本売出しの詳細については、トーエネックが本日付で公表している「株式の売出し並びに親会社及びその他の関係会社の異動に関するお知らせ」をご参照ください。

売却予定株式数

1,400,000株(予定)

議決権比率(注4)

売却前

51.9

売却後

44.4%(予定)

3 本承継の概要

中部電力を吸収分割会社、中部電力パワーグリッドを吸収分割承継会社とする吸収分割により、中部電力が保有する中部精機の株式の全て(112,000株)を中部電力パワーグリッドに承継します。これにより、中部精機は、中部電力の子会社から中部電力パワーグリッドの子会社へ変更となります。なお、本承継の詳細については、添付資料「中部精機株式会社株式の中部電力パワーグリッド株式会社への会社分割(簡易吸収分割)による承継に関するお知らせ」をご参照ください。

(注1)特定関係事業者とは、一般送配電事業者と次のいずれかのグループ関係に該当する者をいう。

  • 親会社、子会社、親会社の子会社等のうち小売電気事業者または発電事業者である者
  • 親会社の子会社等のうち小売電気事業者または発電事業者である子会社等を持つ者

(注2)非公開情報とは、一般送配電事業者が営む託送供給等業務に関する公表されていない情報であって、小売電気事業、発電事業または特定卸供給業務に影響を及ぼし得るものをいう。

(注3)送配電等業務とは、託送供給等業務その他の変電、送電および配電に係る業務を指す。

(注4)総株主の議決権に対する割合

添付資料

以上

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