プレスリリース

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系統用蓄電池を用いた系統制御に関する実証試験を開始~2050年カーボンニュートラル実現にむけた再生可能エネルギーの導入拡大を目指して~

2023年09月22日
中部電力パワーグリッド株式会社

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当社は、2050年カーボンニュートラル実現に向けて、太陽光発電などの再生可能エネルギー設備の導入拡大が進む中、再生可能エネルギーの更なる拡大・推進に寄与するため、岐阜県本巣市において系統用蓄電池の活用による設備対策費用の低減を目的とした実証試験を、本日開始いたしました。

【背景・課題】
当社配電系統では、太陽光などの再生可能エネルギーの接続が増え続けております。電源から電力系統への電力潮流が増加することにより、次のような影響があります。

影響①
(図1左側参照)

送変電設備の異常時等に、通常の配電系統から切り離した水力発電所を主電源とした小規模な電力系統において、太陽光発電等が増加すると、需給を調整する水力発電所の運転が継続できなくなり、当該系統で停電が発生する可能性が高まります。

影響②
(図2左側参照)

再生可能エネルギー発電増加による電力潮流の増加により、送配電設備の送電容量の不足や、配電系統の電圧上昇による適正電圧の逸脱が発生し、停電発生の可能性やお客さま電気機器の動作異常の可能性が高まります。

これらを防止するため、送配電事業者において必要な対策工事が年々増えており、費用の増加が課題となっています。

【実証概要】
本実証試験では、実際の配電系統に系統用蓄電池を設置し、対策工事の回避を目的とした電力潮流の変動抑制等を実現するため、系統用蓄電池の最適な充放電制御技術の確立を目指します。(図1右および図2右参照)
なお、実証のためのシステム開発やデータ収集・分析について愛知電機株式会社および三菱電機株式会社と2022年6月に委託研究契約を締結し進めております。

【今後】
当社は、引き続き、電力系統の高度化(次世代グリッド化)を進めることにより、再生可能エネルギー導入拡大に的確に対応するとともに、設備対策費用の削減に努めてまいります。


図1 影響①と蓄電池による対策イメージ


図1 影響①と蓄電池による対策イメージ


図2 影響②と蓄電池による対策イメージ


図2 影響②と蓄電池による対策イメージ


図3 系統用蓄電池写真

図3 系統用蓄電池写真

以上

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