プレスリリース

プレスリリース

配電系統高度化(次世代グリッド化)の取り組み~国内初(注1)の「電圧集中制御システム」の運用開始~

2021年06月10日
中部電力パワーグリッド株式会社

記事をシェアする

当社は、太陽光発電など再生可能エネルギーの大量連系に的確に対応するため、配電線の「電圧集中制御システム」を開発し、本日から運用を開始しましたので、お知らせします。

配電系統の電圧は、お客さまが使用される電気の量とともに時々刻々と変化しています。近年では、太陽光発電などお客さまが発電する設備が配電系統に大量に連系しているため、天候や時間帯などによって電気の流れが変化し、電圧の変動が複雑化しています。

これまで当社は、配電用変電所や電柱上に設置した電圧調整器に、一定の基準値(以下、整定値という)を設定し、必要に応じて作業員が現地で整定値を変更することで適正電圧を維持してきました。しかし、今後、再生可能エネルギーなどの連系量が増加すると、これまで以上に電圧変動の想定が難しくなるとともに、電圧調整器を大量に増やす必要があるという課題がありました。

こうした課題を解決するため、当社は、早稲田大学、三菱電機株式会社および愛知電機株式会社と、国内で初となる「電圧集中制御システム」を開発しました。

本システムは、スマートメーターとセンサ付き開閉器の計測データを活用し、配電系統の電気の流れを高精度に把握します。さらに、時期や時刻に応じた最適な整定値をシステムで自動演算し、現地の電圧調整器へ整定値を自動配信することができます。

本システムの導入により、再生可能エネルギーなどの連系量増加に対し、電圧調整器の設置台数の増加を抑制しつつ、配電系統の電圧変動にきめ細かく対応することができます。

当社は、配電系統高度化(次世代グリッド化)により、再生可能エネルギー導入拡大に的確に対応するとともに、将来に向けたエネルギープラットフォーム(注2)の構築による社会貢献に努めてまいります。

(注1) スマートメーターの計測値を収集し、電圧調整器の整定値を算出・配信するシステムは国内初。

(注2) 電力ネットワークを中心として、発電所やお客さま設備等が繋がり、全ての電力系統利用者がエネルギーの受け渡しを安心して行っていただける場所。

別紙

以上

ページトップへ