お客さま向け

進相用コンデンサ容量・台数の適正化・自動力率調整装置の設置に関するお願いについて

近年、当社の電力系統において、主に休日・夜間に進み無効電力が過剰となり適正電圧の維持が困難な状況にあります。本事象の一因として、お客さまの受電設備に設置される進相用コンデンサ(以下、SC)の容量が過剰となっていることが挙げられます。つきましては、高圧、特別高圧で電気をご使用される(ご使用されている)お客さまに以下のご検討をお願いいたします。

進相用コンデンサ容量・台数の適正化、自動力率調整装置の設置について

電力系統の電圧が必要以上に上昇した場合、お客さま機器の損傷・寿命低下、過電圧保護リレー動作による停電などの事象が懸念されます。

  • お客さまの受電設備に設置・接続されるSCの「容量」「台数」を、使用する機器に合わせて適正に設置していただくことにより、電力系統の電圧の上昇を抑制することができます。
  • 併せて自動力率調整装置(以下、APFC)を設置していただきますと、ご使用の電力に応じて適切にSCを接続・切離しできるようになるため、より効果が高まります。
  • お客さま受電設備に関し、電気主任技術者さまや電気工事店さまからSC容量・台数の適正化、APFC設置のご提案があった際は、ご検討をお願いいたします。

よくあるお問い合わせ

  • SC容量・台数の適正化、APFC設置によるメリットはあるのか。

    SC容量・台数の適正化、APFC設置によってお客さま構内の電圧上昇を防ぐことで、機器寿命の影響緩和などが期待されます。

  • SC容量・台数の適正化、APFC設置に応じない場合、何か罰則があるのか。

    特に罰則はございませんが、弊社が定める託送供給等約款の規定を踏まえご対応を検討くださいますようお願いいたします。

    託送供給等約款の規定
  • 適正な電圧の維持に対して、中部電力パワーグリッドではどのような対策を実施しているのか。

    電圧上昇を抑制する機器を電力系統に設置することもありますが、1台当たり数千万~数億円の費用がかかり、設備対策には数年の期間を要します。これらの対策費用は託送料金の上昇にも繋がるため、特別高圧電線路や配電線の系統変更などの運用対策による電圧制御も併せて実施している状況です。

  • SC容量・台数の適正化とは何なのか。もう少し詳しく知りたい。

  • そもそもSCとは何か。どのような機能を有しているのか教えて欲しい。

    SCは適正な電圧の維持に関し重要な役割を担っています。(図1・図2参照)
    一方で過剰な容量のSCが設置された場合、必要以上に電力系統の電圧が上昇し、適正な範囲を逸脱してしまうことがあります。(図3参照)

    電力系統の電圧が必要以上に上昇すると以下の影響が懸念されます。

    • お客さま機器の損傷・寿命低下の恐れ
    • 過電圧保護リレー動作による停電の恐れ
    • 他のお客さまへ同様の影響が及ぶ恐れ
    図1 SC未設置の場合
    図1 SC未設置の場合
    図2 適正な容量のSCが設置されている場合
    図2 適正な容量のSCが設置されている場合
    図3 過剰な容量のSCが設置されている場合
    図3 過剰な容量のSCが設置されている場合

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