設備の更新時期を延長

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油入変圧器の余寿命・劣化診断

油入変圧器は長期間運転することで、絶縁油や絶縁紙といった部位が劣化していきます。この劣化が進行すると、変圧器内の絶縁性が低下し、変圧器内部で故障が生じる恐れがあります。
各部位の劣化状況を診断することで、設備更新の繰り延べ可否を提案いたします。
下記に診断方法の一例を記載します。

稼働設備の診断<油中ガス分析>

変圧器の内部で異常な加熱がある場合、その熱が絶縁油や絶縁紙を分解することで特有のガスが生成され、絶縁油内に拡散されます。
変圧器から絶縁油を採取し、絶縁油内に含まれるガスを分析することで、内部の異常の有無を診断し、変圧器の劣化度を判断します。
稼働中の設備に実施が可能です。

撤去設備の診断<絶縁紙 重合度測定>

絶縁紙は本体巻線に取付けられており、巻線間の絶縁を保っています。
絶縁紙の劣化は絶縁油分析でも可能ですが、より詳しく診断する場合は、絶縁紙を採取して重合度測定を実施します。
撤去設備に対して劣化度を判断し、同種設備の劣化指標とします。

ガス絶縁開閉器(GIS)の
余寿命・劣化診断

GISは経年により、絶縁ガスを封止するためのOリングが劣化し、絶縁ガスが大気中に漏洩することがあります。
また、通電コンタクトや駆動部に使用されているグリスが劣化すると、機器不応動や通電性能の悪化等が発生します。
各部位の劣化状況を診断することで、設備更新の繰り延べ可否を提案いたします。
下記に診断方法の一例を記載します。

Oリングの圧縮永久ひずみ率測定

Oリングは、圧縮しても元の姿に戻ろうとする復元力を持っています。
しかし長年にわたって使用すると、ゴムが劣化し、復元力が低下していきます。
圧縮永久ひずみ率はこの復元力を測定するもので、Oリングの寿命予測の指標として使用します。

GISフランジ部

GISフランジ部

Oリング調査状況

Oリング調査状況

グリスの劣化調査

駆動部や通電コンタクトといった摺動部は、摩耗防止のためにグリスによって潤滑が維持されています。
グリスが劣化すると潤滑性が損なわれると、機器不応動や通電コンタクトの摩耗による通電性能の悪化、摩耗により発生した金属異物による故障に発展する恐れがあります。
グリスの劣化調査を行うことで、適切な保守計画を提案します。

コンタクトや操作機構(駆動部)のグリースを採取

コンタクトや操作機構(駆動部)のグリースを採取

化学分析によりグリースの劣化状態を評価

化学分析によりグリースの劣化状態を評価

電力ケーブルの余寿命・劣化診断

電力ケーブルの種類によって、劣化診断手法は異なります。

OFケーブル<油中ガス分析>

変圧器同様、OFケーブル内部で異常があると、特有のガスが生成され、絶縁油内に拡散されます。絶縁油内に含まれるガスを分析することで、内部の異常の有無を診断し、OFケーブルの劣化度を判断します。

CVケーブル

CVケーブルの終端接続部が劣化すると、ガスが発生します。そのため、接続箱内部からガスを採取し、ガスの発生量を調査することで、劣化度を診断します。
また、高圧CVケーブルの経年が進むと、絶縁体に「水トリー※」というものが生成される場合があり、これが成長することで、絶縁破壊にいたります。
この水トリーを電気的な方法で検出することによりケーブルの劣化状態を把握できます。※水トリーとは、水と電界の共存化で樹枝(tree)状に成長していく欠陥

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